
国産ギターのすばらしさを伝えるために、5メーカーずつ紹介しているこの企画。ついに第2弾を公開することができました!一人でも多くの方にこの魅力が伝わればと思っているので見ていってください!
今回は以下の5メーカーを紹介します。シリーズ記事なので、こちらの記事も読んでみてください→国産ギターを演奏しよう!世界に誇る国産ギターメーカーを紹介⓵
自分のお気に入りメーカーがなくても後日紹介予定なのでご安心ください。人物名は敬称を省略していますのでご了承ください。
目次
国産エレキギターブランド
ここからは、前回と同様にギターメーカーの紹介とギターの特色を説明します。使用アーティストや演奏動画も掲載するので参考にしてくださいね。
フジゲン
フジゲンは1960年に設立しました。2部門に分かれており、ギターやベースを製造する部門とカーパーツやオーディオを手掛ける部門に分かれています。後者の部門では、和太鼓や高級自動車用のウッドパネルなども手掛けており、こだわりの製品が多いという特徴があります。
ギターに関しては、有名メーカーのモデルを基礎としながらも独自のシステムを採用することで、演奏性の向上を実現しています。サークルフレッティングシステムやコンパウンドラディアス指板などの技術を用いることで、どのポジションを演奏しても均一な音の響きが得られること、演奏時の感覚の差がなくなるなど演奏者のことを考えた設計が魅力です。
ネックのジョイントが通常より深くなっているので、弦高を下げやすくフィンガリング性能が向上しています。
オーダーメイドギターも製作しています。工房に足を運ばなくても、サイトのシミュレーションを使用することで、予算や設計、注文が可能です。そのため、話し合いの時間を減らしスムーズにギターの製作ができますよ。オーダー品には一般品と違ったブランドロゴが入るので、特別感が増すという特徴があります。
幅広いジャンルのギターを製作しており、価格幅も広いので、どなたでも買いやすいギターブランドということができます
音はデッドポジション(このポジションだけ音が弱いなど)が少ないという評価や引き締まったサウンドという評価があり、オールラウンドなギターということができます。
使用アーティストは
- カトウタロウ(ex.BEAT CRUSADERS)
- 笠原健太郎(Northen19)
- 石原聡(GOING UNDER GROUND)
- KAZYA(ex.175R)
- 上原子友康(怒髪天)
- Sugi(coldrain)
- Scott Murphy(Scott & Rivers、MONOEYES)
などのアーティストが使用しています。
サウンドイメージです↓
Dragonfly
株式会社ハリーズエンジニアリングのギター部門として1998年に設立したメーカーです。様々なラインナップがあるのですが、中でも666mmスケールが有名で、ネックが長くダウンチューニングに適したギターの評価が高いです。
形状は有名ブランドのギターをもとにしたものから、独自の形状を採用した目を引くギターまで幅広く製作しています。音の立ち上がりの速いギターを作ることに意識を置いており、ステンレスフレットや指板材にパーフェローという木材を使用しています。
パーフェローは音の立ち上がりが速くサステインが長いという特徴を持っているので、速弾きにも適した指板ということができますよ。オリジナルのピックアップを使用することで、木材や構造の特徴をしっかりと表現しています。
ピックアップの種類には現代サウンドを表現するものからヴィンテージサウンドを再現するものまで幅広いラインナップがあり、ギターのキャラクターに合わせたものを使用しています。ギターの構造上弦間ピッチ(弦同士の間隔)が統一されているので、Dragonfly製のピックアップならどの製品でも調整をせずに装着可能です。
コイルタップ機能などサウンドを調節する機能も搭載されているので、ギター1本で様々な音色を作ることができますよ。
中音域につやがあり、音抜けの良いギターサウンドという評価を受けています。
使用アーティスト
- ミヤ(MUCC)
- PABLO(Pay Money To my Pain)
- Godspeed
などのアーティストが使用しており、他にもレコーディングでの使用者が多いという情報があります。
サウンドイメージです↓
Fernandes
1969年に設立されたギターメーカーで、FenderやGibsonのコピーモデルを中心に制作をしていました。ちなみにFender系はFernandes、Gibson系はBurnyとメーカー名が変わります。
後にP-Projectというシグネチャーギターを製作するメーカーも誕生し、3メーカー体制でギターを製作しています。
現在ではFernandesオリジナルモデルが多く販売されており、スピーカー内蔵ギターZO-3、布袋寅泰や今井寿(BUCK-TICK)が使用した TEJシリーズなど1時代を築き上げたギターが有名です。その後もHIDE(XJAPAN)モデルの発売など人気アーティストのシグネチャーモデルが多数販売されており、人気メーカーとして現在も使用者が多いですよ。
サスティナーというギターの音を伸ばす機材が世界的に人気を獲得し、現在でも、サスティナーを取り付けて使用するアーティストが多いです。
ギター本体は、価格幅が広く初心者にも購入しやすいギターが多いです。リサイクルショップでもよく見かけるので、実際に握ってみると感覚をつかみやすいですよ。ビジュアル系といわれるミュージシャンに人気が高く、個性あふれる見た目ギターが販売されています。
使用しているプロミュージシャンは実力派が多いことから、サウンド面での評価も高いことがわかります。ロックに合うものが多く、ヴィンテージサウンドというより現代サウンドのイメージです。
布袋寅泰は現在ZODIAC WORKSのギターを使用していますが、ZODIAC WORKS設立者松崎淳は元Fernandesの人気モデルを手掛けた人物であり、当時のFernandesの象徴といえる人物です。Fernandes時代から布袋寅泰のギターテックとして活動していました。現在も人気アーティストのシグネチャーモデルを手掛けています。
シグネチャーギター販売アーティスト
- HIDE(X JAPAN)
- 布袋寅泰
- 今井寿(BUCK-TICK)
- 本田毅(PERSONZ)
- 足立祐二(DEAD END)
- 瀧川一郎(D’ERLANGER)
- 横関敦
サウンドイメージです↓
YAMAHA
前身会社からさかのぼると1889年設立で100年以上の歴史があるメーカーです。音楽に興味がない方でも知っているメーカーといえるのではないでしょうか?
エレキギターは1966年から販売を開始しており、SGやPacificaなどのモデルが有名で数々の名演を残したギターが存在しています。高中正義、野呂一生(CASIOPEA)、Carlos Santanaなどが使用したことで世界中にYAMAHAのギターの良さを知らしめました。
YAMAHAのエレキギターは、複雑な機能が搭載されていないので扱いやすいという特徴があり、独自のI.R.A.構造で初めから馴染んだ感覚のサウンドが出力されます。ギター本体の振動を弦に正確に伝えることを意識して作られているので、鳴りがいいギターが多いという評価受けています。
サウンドキャラクターはSGの場合暖かく太いサウンドで、Pacificaはキレのあるはっきりしたサウンドなどモデルごとに特徴が違います。
価格幅が広いので、初心者からプロまで使用者が多いですよ。エレキギター以外にも、アコギやベース、アンプの評価も高く、何を作らせても1流なブランドです。
特にPacificaは10万円を切る価格にもかかわらず、プロでも使用者がいる超ハイコストパフォーマンスギターです。世界でも有数な規模を誇るブランドなので、厳選された木材が入りやすいという噂もあります。
- 佐藤タイジ(Theatre Brook)
- 手島いさむ(UNICORN)
- 山本恭司(BOWWOW)
- 弓木英梨乃(KIRINJI)
- Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)
- Jeff Schroeder (The Smashing Pumpkins)
などが使用しており、過去に使用していたアーティストを見てもビッグネームが並ぶ人気ギターメーカーです。アコースティックギターやベースを入れるとさらに人数が増えます。
サウンドイメージです↓
SAITO GUITARS
ギターリペアショップを経て2014年に設立した新しいギターメーカーです。使用アーティストがどんどん増えてきておりとても勢いがあります。
ギター製造以前は、SAYTONEという手巻きピックアップブランドでした。おもに Crews Maniac Sound で採用されており、粒立ちの良いクリアでキレのあるサウンドが特徴です。
ギターはウレタンのマット塗装なので光沢がないモデルが多いですが、この塗装のおかげで強度を高めることに成功しています。生鳴りがいいという特徴があり、ギター重量も3キロ前後と軽量です。見た目がきれいでかっこいいギターも多いのですが、見た目より実用的なギターを製作することを心がけています。
長く使用することを視野に入れており、経年劣化が生じやすい箇所の補強やメンテナンスしやすい構造に仕上げています。有名ブランドのモデルを基礎としつつも、演奏性を向上させる工夫が至る所に施してあります。マットフィニッシュなので、手作り感が伝わるこだわりの1品が多いです。
エントリーモデルはありませんが、最高級品でも価格が抑え気味なので一生ものが欲しい方におすすめですよ。サウンドキャラクターは、キレのある高音と太い中音域が特徴で、分離のいい歯切れの良いサウンドが出力されます。音の立ち上がりの速さや音の抜けの良さも魅力です。
使用アーティスト
- 西尾知矢
- Kay-Ta
- 大澤敦史(打首獄門同好会)
- 宵二(XENO)
- だいじろー(JYOCHO)
サウンドイメージです↓
最後に
今回紹介したメーカーは、個性が強く唯一無二な存在感があるメーカーを選んで紹介しました。今回の記事が、あなたにとって最高のギターを選ぶきっかけとなることを願っています。
一緒にギターを楽しみましょう!
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